ピュテアス|イギリス生活

ランソニー修道院/ブレコン・ビーコンズ国立公園

6月も後半ですね。

今月に入り、クーラーが欲しいほど暑い日もあったイギリス(バース)ですが、ここ数日は打って変わって肌寒い日が続いています。雨が降ったり曇ったり、晴れ間は少なく、久しぶりに我が家のラジエーターも稼働中です。

ラジエーター(radiator):
イギリスだけでなく、ヨーロッパで主流の暖房装置。温水や蒸気を熱源とする。

ラジエーターのイメージ画
(うちの猫ではありません)

さて、先日、初めてウェールズへ行った日の様子をお届けしましたが、今日は、その後編をお送りしたいと思います。

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ランソニー修道院

イッスイ教会のあとに訪れたのは、ランソニー修道院(Llanthony Priory)。

ここは、12世紀に建てられた修道院で、今はほとんどが廃墟となっていますが、一部はホテルとして使用されています。(ホームページにある、上空から撮られた映像をぜひ見てみてください)

螺旋階段を発見したと思ったら、数段しか残っていませんでした。

緑に茂った絨毯に敷き詰められていますが、所々に、かつての床が顔を覗かせています。

ハテラル・ヒル

来た道の奥にランソニー修道院が見えます

ランソニー修道院の周りには、ブレコン・ビーコンズ(Brecon Beacons)と呼ばれる山脈が広がっています。

ブレコン・ビーコンズは、ウェールズに3つある国立公園(National Parks)の一つでもあります。

ブレコン・ビーコンズは、多くの丘と山からなっており、南ウェールズで最も高い山「ペン・イ・ファン」が含まれますが、今回私たちが登ったのは「ハテラル・ヒル(Hatterrall Hill)」という丘でした。

確かに「山」というには容易なコースでしたが、「丘」と思ってあまりに軽い気持ちで行くと大変かもしれません。

ちなみに、この辺りの丘と山一帯は「ブラック・マウンテン」と呼ばれています。

途中、いくつかの源泉もあり、飲んでみるととても美味しかったです。

突如、不自然に散らばっている石。その昔、ここに建物があった痕跡かもしれません。

広範囲に行き渡るヘザーも美しい。11月に訪れたニューフォレストのヒースランドも、今はこうなっているのでしょうか。

ボーダーラインに立つ義叔父

頂上まで登ると、そこはウェールズ/イングランドの国境。

絶景です。

ウェールズからイングランドを見下ろす
泥炭

泥炭(Peat/ピート)とは、枯れた植物が堆積したもので、石炭のように燃料にもなるそうです。

気温の低い湿地帯でできるものなので、日本では北海道、イギリスではスコットランドでよく採れるそうです。

スコッチ・ウイスキーを作る工程で重要な役割を果たしているのも、この「ピート」です。

泥炭は、大気中の二酸化炭素を吸収します。

なので、たとえば泥炭地が破壊されると大量の二酸化炭素が空気中に放出されます。余談になりますが、これは特にインドネシアで問題となっているようです。

おわりに

いかがだったでしょうか?

頂上から見渡せるのは、美しくて「広い」景色。

綺麗な空気を体いっぱいに吸い込んで、自然のパワーをチャージできる、そんな場所でした。

低い山(丘)なので、私のような初心者でも楽しく登り切ることができました。

ランソニー修道院も、とても迫力のある中世の遺産なので、一見の価値があります。

イギリスには、まだ行ったことのない国立公園がたくさんあります。

次はどんな自然に出会うことができるのか、今から楽しみです。

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